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今月の食材に合う、東北のお酒が飲みたい!

という読者さんの声にお応えして、東北はもちろん、全国の小さな酒蔵の日本酒を扱うオンライン酒屋「さくら酒店」と、東北食べる通信が協力タッグ。今月の食材・佐々木基さんの短角牛に合う日本酒をチョイスしました。

岩手県 蔵地図 岩手県 蔵地図

【今月の日本酒】竹浪酒造店「七郎兵衛」

竹浪酒造店七郎兵衛

廃業を乗り越えて復活した「純米燗酒」の蔵

創業は江戸初期の正保年間(1644〜1647)。「津軽古今偉業記」によれば、初代は越前敦賀国から津軽の地に移り、酒造りを始めたと伝えられており、津軽最古の酒蔵として長い歴史を刻んできました。

杜氏 竹浪令晃

現17代目は、杜氏を務める竹浪令晃(よしあき)さん。
そのこだわりは「真の日本酒の味わいはお燗にあり!」。
令晃さんは20数年前に蔵に入った当時、どうしても自分の蔵の酒を好きになれなかったと言います。その頃の竹浪酒造店は、主にアルコールを添加した普通酒や、鑑評会用に香りの強い吟醸酒などを造っていました。
「何かが違う。」
そんなもやっとした気持ちを抱えたまま酒造りを続けていた令晃さんですが、あるとき、他の蔵の酒をお燗で頂く機会がありました。
体中に衝撃が走ったと言います。
じんわり体に染み入る優しい旨み。それも米と水だけで造る純米酒。その深い味わいに感動しました。

「自分が造りたい酒はこれだ!」
それ以降、令晃さんはお燗で美味しい純米酒だけを醸すようになります。それは蔵としては大きな決断でしたが、その素朴で飾らない、力強い味わいが酒飲みたちの心を打ちました。そして、「熟成」という魔法の調味料を加えることで、唯一無二の酒に育てていったのです。その酒を竹浪家が代々襲名してきた「七郎兵衛(しちろべえ)」と名付けました。

蔵

しかし、2020年3月、蔵は経営難で破産してしまいます。
令晃さんの元には、励ましや再建を期待するファンの声が多く寄せられました。その思いが通じたのか、その年の12月、蔵は新たな出資者を迎え、新会社を設立。前身の有限会社竹浪酒造店の事業を継承し、新たに株式会社竹浪酒造店として再出発することになりました。
令晃さんも杜氏として新会社に入り、新しいスタッフも加わりました。
江戸時代から続く酒造りの伝統産業、歴史、文化を絶やさず、次の世代に残していく。令晃さんの挑戦は始まったばかりです。

生産者からのコメント 生産者からのコメント

【ペアリングのミソ】短角牛の力強い味わいに熟成燗酒が合う!

日本酒王子近藤

こんにちは!日本酒王子こと、さくら酒店の近藤です。
ここでは、食材とお酒の相性についてお伝えしていきます。
短角牛の赤身の旨味をがっちりと受け止めて包み込んでくれる「七郎兵衛」。冷酒でさらりと洗い流すのではなく、お米本来の旨味を最大限に引き出すために、全てのお酒がお燗酒に向くよう設計されています。肉の旨味と酒の旨味。そのどちらもがインパクトのある味わいで、ヘヴィー級同士の組み合わせをお楽しみいただけます。 (非常に濃厚な味わいのため、普段日本酒を召し上がらない方には不向きかもしれません。
他に短角牛に合う、飲みやすい青森の地酒をお探しの方はこちら

短角牛に合う竹浪酒造店の日本酒はこちら

七郎兵衛(しちろべえ) 特別純米 華吹雪60

七郎兵衛(しちろべえ) 特別純米
華吹雪60 720ml

七郎兵衛(しちろべえ) 秘蔵古酒 特別純米原酒 H19BY

七郎兵衛(しちろべえ) 秘蔵古酒
特別純米原酒 H19BY 1800ml


【読者です!がコラボの始まり】

さくら酒店 駒澤

はじめまして!さくら酒店の駒澤です。
私たちは全国の酒蔵を訪ね、造り手の顔の見えるこだわりの日本酒だけを扱っている日本酒専門店です。
私と一緒にやっている近藤は大学時代の同級生。お互い海外留学を経験し、日本酒という日本の文化を世界に発信したいという想いから、二人でこの酒屋を立ち上げました。

今回、東北食べる通信さんとのコラボが実現したのは、実は私も読者の一人だからです。
いつも送っていただく食材に合わせて日本酒で晩酌することが多い私は、「他の皆さんも同じことをしているんじゃないか?」と思い、編集長の成影さんにお尋ねしたところ、「まさにそのとおりです!」とのこと。「読者の皆さんからは、食材に合う日本酒を教えてほしいというお声も頂いています」とも。 「それなら私たちがおすすめする東北のお酒や、食材の生産者さん自身が普段から飲んでいるお酒を皆さんにご紹介したいですね」という話になり、意気投合。「ぜひ一緒にやりましょう!」ということになりました。
私もイチ読者として皆さんと同じ視点から、月ごとの食材に合う日本酒を選んでいきたいと思います。

さくら酒店が扱う日本酒は、小さな酒蔵のお酒ばかりです。
実際に蔵に足を運び、対話をしてきた造り手たちの内に秘めた「想い」を、お酒と一緒にお届けできればと思います。

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